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子育て コラム

目黒区「待機児童ゼロ」の裏側にある、保活のリアルと「点数」の壁

こんにちは!木村あやこです。Threadsで投稿した内容が好評でしたので、こちらでも投稿したいと思います。

毎年2月中旬頃、目黒区では令和8年4月入所の「二次利用調整」の応募が始まります。

目黒区はここ数年、数字の上では「待機児童ゼロ」が続いています。しかし、実際に保活を経験されたことがある皆さんの実感としては「本当にゼロなの?」という疑問があるのではないでしょうか。

実は、国の定義による「待機児童」と、現場の「入園できない状況」には大きな乖離があります。 そこで、今日は待機児童と点数の壁について書きたいと思います。

1. 「待機児童0人」の裏に隠れた「入園待機児童」

目黒区が公表しているデータでは、待機児童は確かに「0人」です。しかし、実際に入所申し込みをしたものの内定が得られなかった「未内定者」は、区内に今もなお、多くいらっしゃいます。 なぜこの方たちが待機児童に含まれないのか。それは、

  • 特定の園(近隣の園など)のみを希望している
  • 育休を延長して空きを待っている

といったケースが、国のルールではカウントから除外される仕組みだからです。「徒歩30分の園なら空いているけれど、現実的にそこへ通うのは難しい」という場合でも、定義上は「待機児童」に含まれません。この数字のズレに、私は強い違和感を覚えています。

2. 合否を分ける「点数」のシビアな現実

目黒区の選考は「指数(点数)」で決まります。フルタイム共働きの合計40点がベースとなりますが、1歳児入園や人気園などの激戦区では、以下の「+2点の加点」の合計42点があるかどうかが、実質的なボーダーラインになることも少なくありません。

【主な加点項目(+2点)】

  • 認可外保育施設等に週3日・1日4時間以上、1ヶ月以上預けて復職している場合
  • 年齢制限のある地域型保育(小規模保育など)を継続利用している場合
  • 兄弟姉妹が別々の園にいて、転園を希望する場合

逆に、「就労実績が1ヶ月未満(ー1点)」や、過去に「内定を辞退した(ー1点)」といった減点項目もあり、一度の判断が翌年以降の保活に響くシビアな仕組みになっています。 「0歳のうちに、本来の希望ではない認可外に預けて点数を確保しないと、1歳の4月に入れない……」 そんな切実な思いで、不本意ながら早めの復職を選ばざるを得ない親御さんの声を、私は無視できません。

3. 「人気園」への集中と、エリアごとの格差

さらに保活や保育園事情を難しくしているのが、園による人気の偏りです。

  • 園庭が広く、のびのび遊べる
  • 施設が新しく清潔感がある
  • 英語教育や園内での習い事(リトミックや体操など)が充実している

こうした特徴のある園には申し込みが集中し、一方で、通える範囲に空きがあっても、条件が合わずに断念するケースも多いのです。 目黒区といってもエリアごとに事情は全く異なります。一律に「ゼロ」と片付けるのではなく、地域ごとのニーズや「親が本当に求めている園のあり方」を正しく把握し、是正していくことが政治の役割だと考えます。

4. 妊娠中からのサポートを

産後は心身ともに余裕がありません。私は、妊娠期からこうした複雑な保活事情をインプットできる機会をもっと充実させるべきだと考えます。 「知らなかった」ことで選択肢が狭まることがないよう、また、数字上の「ゼロ」に惑わされない保護者視点の施策の推進を、私自身もしっかりと訴えていきたいです。

最後に…

保活が終わったら、すぐに復職準備に入られるかと思います。 入園して1~2ヶ月後から、いわゆる“保育園菌”という名の感染症ラッシュが始まります。
復職前に、ぜひ「病児・病後児保育」に登録されることをお勧めいたします。
子どもの体調不良時でも仕事をすることを前提とした今の制度設計には、私自身、疑問を持たざるを得ません。しかし、仕事があっての生活でもあり、現実は致し方ないケースも多々あるのが実情です。

いざという時の「心の支え」として、事前に準備を進めると安心です。

【目黒区の病児・病後児保育について】 目黒区には、専用の施設で看護師や保育士が一時的に預かってくれる制度があります(事前登録制です)。

皆さんが安心して復職のスタートを切れるよう、応援しております!